MISAWA

ライフスタイルラボ  住まい、生活、家族、まちや社会そして人々のライフスタイルはどうあるべきかに関わる研究の一部をご紹介

シンサイ思考

2017-03-06

ミサワホーム総合研究所は東日本大震災から3年後となる2015年に首都大学東京と共同で「シンサイ思考~震災から考える心と体の守り方~」展を開催しました。同年は阪神淡路大震災後20年の節目でもありました。この2つの大震災の体験について時間・行動・心理の面から分析し、そこから導き出したデータを視覚化したのですが、その背景は【防災・減災】をより複眼的に見つめなおしたいという思いからでした。

重きを置いたのは「被災者心理の変化」。
被災直後から3日間ほどの「茫然自失期」は、衝撃を受け、混乱し、事実を受け止めきれない時期のこと。次の「ハネムーン期」になると、頑張ってこの状況を乗り越えようとモチベーションが高まり、積極的になります。しかし混乱が収まり始め、被災者間での復旧に違いが表れてくるようになると無力感や疲労感が高まり、虚脱感さえ感じる「幻滅期」に。その後一定の年数が過ぎ、生活のめどが立ってくると気持ちも安定し、将来について考えるようになる「再建期」へと移行していくのですが、こうした一連の流れを、マーケティング技法の一つである「カスタマージャーニーマップ」を用いて心理曲線で表したのです。

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この企画展では被災された方たちの気持ちや行動を俯瞰することができ、復興の心理曲線と呼ばれる曲線とほぼ同じ心理傾向にあることもわかりました。
LCP(Life Continuity Plan=生活持続計画)とは災害後いかに早く日常生活を取り戻すかをいいますが、「もしも」を考慮する時、このような気持ちと行動を自身のそれに置き換えて考えてみるとより具体的な【防災・減災】につながっていくのではないでしょうか。