ミサワホーム総合研究所は、沖縄科学技術大学院大学(以下 OIST)と共同で、「キャンパスのカーボンニュートラルを実現する蓄電池と水素カートリッジのモバイル搬送」をテーマに、2023年4月から研究開発を開始しています。この取り組みについて、より多くの方に知っていただき、水素社会実現に向けて様々な分野の方々と意見交換をするために、2024年2月6日にOISTにて「第一回カーボンニュートラルキャンパスシンポジウム」を共同で開催しました。シンポジウムには35企業・団体、約60名の方にご参加いただきました。
OISTキャンパス
シンポジウム会場
第一回は“水素”というキーワードを設定し、コミュニティ(一つの地域もしくは複数の地域の集合体)単位でのカーボンニュートラルを実現するために必要な要素技術について、パナソニック株式会社、株式会社りゅうせき、JFEコンテイナー株式会社より各社の取組をご紹介いただきました。ミサワホーム総合研究所とOISTからは水素社会を見据えたコミュニティを実現するために進めている取組について発表をしております。
講演者集合写真
左から、JFEコンテイナー(株) 石部取締役、パナソニック(株) 河村課長、(株)ミサワホーム総合研究所 太田取締役、OIST 新垣技術員、(株)りゅうせき 玉城執行役員、(株)ミサワホーム総合研究所 梅田氏
OISTギル主席副学長発表
ミサワホーム総合研究所 太田取締役発表
シンポジウム後の交流会では、参加された方同士で活発な議論が行われました。
交流会
ミサワホーム総合研究所とOISTの取組
プロジェクト名:
「キャンパスのカーボンニュートラルを実現する蓄電池と水素カートリッジのモバイル搬送」
昨今、水素エネルギーを活用するために大規模水素製造・貯蔵、大量搬送等の技術開発は多くの企業で取り組まれていますが、ラストワンマイル(コミュニティ内での需要建物への小規模搬送)や水素利用における技術開発には課題が多く残っています。そこで本プロジェクトでは、年間を通してエネルギーを安定的かつ安価に供給しながら、コミュニティのカーボンニュートラルを実現するために、コミュニティ内で水素エネルギーを利用するシステムを構築することを目指しています。今後はOISTキャンパスをコミュニティと見立て、キャンパス内施設にて実証を行いながら技術開発と事業検討を実施していく予定です。
コミュニティ内での水素エネルギーの利用イメージ
コミュニティ内で余剰となった太陽光発電等からのグリーン電力をモビリティで回収して、グリーン水素製造拠点に運びます。電気は放電ロスがあり長期保管に向かないため、回収した電力をグリーン水素製造拠点にて水素に一旦変換し小型カートリッジに貯蔵します。その後、悪天候が続くなど太陽光発電等からの電力が不足すると予測されたタイミングで各建物へ水素を搬送しエネルギーとして利用します。このように太陽光発電や風力発電等の変動性の高い再生可能エネルギーと水素エネルギーを組み合わせることで、再生可能エネルギーを最大限に活用することが可能となり、コミュニティのカーボンニュートラル実現に寄与すると考えられます。
コミュニティのカーボンニュートラルを実現するためには様々な要素技術が必要になるため、PJに参画するメンバー企業を募集しております。是非お問い合わせください。
日時:2024年2月6日 | |||
場所:沖縄科学技術大学院大学(OIST) シドニーブレナー講堂 | |||
プログラム: | |||
13:30 14:30 | OISTキャンパスツアー | ||
14:30 16:30 | シンポジウム | ||
1.沖縄科学技術大学院大学(OIST)について | 沖縄科学技術大学院 大学 | 主席副学長 ギル・グラットマイヤー | |
2.OIST Campusにおけるサステナブルリビングアーキテクチャー構想について | 株式会社ミサワホーム総合研究所 | 取締役 太田 勇 | |
3.既往研究「バッテリーモバイル搬送」について | 沖縄科学技術大学院 大学 | 技術員 新垣 賢一朗 | |
4.各企業からの技術 ・取組紹介 | パナソニック株式会社 | 課長 河村 典彦 | |
株式会社りゅうせき | 執行役員 玉城 祐一 | ||
JFEコンテイナー 株式会社 | 取締役 石部 一英 | ||
17:00 18:30 | 交流会 |
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