はじめに
日本は現在、環境、技術、経済、社会、そして国際情勢の変化という大きな波にさらされています。特にここ数年の変化は、生活者に予測不能な未来への舵取りを迫っており、まさに「VUCAの時代」といってもよい新たな時代の幕開けを予感させます。今回の調査は、これらの変化が日本の生活者に与える「くらしのあたりまえ」にどのような影響を与えるのか、新たなくらしの予兆を明らかにするために企画したものです。本調査から得られたくらしの課題・ニーズを踏まえて、住宅商品の企画・開発に活かしてまいります。
詳細をご覧になりたい方は、こちらから本編をご確認ください。
概要
<調査>
調査期間: 2024年1月11日-12日
調査方法: Webアンケート調査
分析対象: 20~69歳の同居人のいる男女
20~50代は世帯年収400万円以上、60代は世帯年収200万円以上
サンプル: 1030(20~60代まで男女均等割付)
調査会社: 株式会社マクロミル
関心と行動
衛生習慣や健康意識が高まり ウェルビーイングなくらしへ
ここ数年の大きな世の中の変化が起きる前と比較した、健康とくらし方についての関心と行動の変化について伺いました。健康については、衛生習慣や健康意識が高まった傾向が明らかになりました。(図1)
くらし方については、生活を見直す中で一緒に過ごす「家族への関心」が一層高まり、家族とのコミュニケーションが増えた傾向も見られました。(図2)
行動の変化については詳細レポートをご覧ください。
ストレス・不満
些細な体調変化でもストレスは大に
関心や行動に続いて、現在感じるストレス・不満についても伺いました。「光熱費の高騰に家計の不安を感じていた」という回答が最も高く、生活費の変化がくらしに与える影響は大きいことが改めてわかりました。(図3)
健康に関する回答は高い傾向が見られ、昨今、健康への関心と行動が高まっているように、維持するためのストレスも高まっている様子がうかがえます。(図4)
生活の質
くらしの日常を丁寧に楽しみたい
日常生活で満たされたいと思うことについては、「食事や睡眠が満足にとれる暮らし」、「怪我や病気のない暮らし」、「美味しいものが食べられる暮らし」といった生理的かつ安全的な欲求が上位を占める中、「自分のやりたいことをとことんやる暮らし」も高く、自己実現を求める傾向が見られました。ただしこれらは性年代別では差があり、子育て期、子の独立期によって大きく変化する傾向となりました。(図5)
おわりに
本調査では、生活者の多くは、くらしの日常を丁寧に充実させたい様子がうかがえました。これらの傾向から、以前と比べて労働環境や生活環境の常識が変わり、生活者に自分のくらしを見つめる余裕が出てきていることが推察できます。ただし、健康への関心が高まる一方で、実際の行動にはギャップも見られます。今後は、ウェルビーイングなくらしを求めて要求水準が上がってくると考えられ、住まいに求められる性能や品質も高い水準を保つ必要があり、新たな「質の時代」に突入していると言えるのかもしれません。
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